2019/08/31
教室便りvol.09
こんにちは、尾山です。
暑い暑い…… の短い夏は過ぎ去り、残暑ざんしょの9月となります。
暑さのピークを越え、胸も閉じる方へと移行する時季となりました。特に下胸部(上腹部)が落ち着いていくことにより、熱の発散を抑えていくようです。下胸部を刺激する体位は、側屈姿勢です。9月は側屈の伸びを「う~ん」としていきましょう。
最近は、『ハタ・ヨガの修行法』を書き終えたのも束の間、実は『ヨガの太陽礼拝』と題して、太陽礼拝について書いておりました。今回は「姿勢を調える」ことを主題としました。「締付」を極めるには、姿勢が調っていなければならず、前回より基本的、根本的な内容と言えるでしょうか。
『ハタ・ヨガの修行法』と『ヨガの太陽礼拝』は、当教室でヨガを学ぶための教科書的なものですのでぜひお読みください。今回は、原稿のPDFファイルの一部を抜粋して教室サイトにアップロードしましたので、ダウンロードしてお読みください。パスワードは各人お尋ねください。
●『ヨガの太陽礼拝』原稿PDFファイル
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<9月のスケジュール>
・30日(月)は、お休みです。
● スケジュール
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<精進>
今回は、ブッダの説教と伝わる『ダンマ・パダ』(中村元訳)から、怠けず、精進することへ激励として抜粋しました。(※ 用語を少しだけ変えてあります)
7.この世を清浄(幸福)であると思いなして暮らし、感官を制御せず、食事の節度を知らず、怠けて精進しないものは、悪魔に打ちひしがれる。――弱い木が風に倒されるように。
8.この世を非浄(苦痛)であると思いなして暮らし、感官を制御し、食事の節度を知り、信念あり、精進する者は、悪魔に打ちひしがれない。――岩山が風に揺るがないように。
21.精進するは不死の境地である。怠惰なるは死の境涯である。精進する人々は死ぬことがない。怠惰なる人々は、死者の如くである。
22.このことを明確に理解し、精進をよく知る人は、精進を喜び、聖者たちの境地を楽しむ。
27.惰性に耽るな。欲望と快楽に親しむな。怠ることなく思念を凝らす者は、大いなる楽しみを得る。
29.怠惰なる人々の中で、独り精進し、眠っている人々の中で、独りよく目覚めている思慮ある人は、疾走する馬が、遅鈍の馬を抜いて駆けるようなものである。
31.精進を楽しみ、惰性に恐れを抱く修行者は、微細なものでも粗大なものでもすべて心の煩いを、焼きつくしながら歩む。――燃える火のように。
32.精進を楽しみ、惰性に恐れを抱く修行者は、堕落するはずなく、すでに至福の近くにいる。
110.行いが悪く、心が乱れていて百年生きるよりは、徳行あり思い静かに一日生きる方が優れている。
111.愚かに迷い、心が乱れていて百年生きるよりは、智恵あり思い静かに一日生きる方が優れている。
112.怠惰で、気力もなく百年生きるよりは、堅固に精進して一日生きる方が優れている。
113.この世の非常(苦痛)を見ないで百年生きるよりは、この世の非常(苦痛)を見て一日生きるほうが優れている。
122.「その報いは私には来ないであろう」と思って、悪行(惰性に耽る、欲望と快楽に親しむ)を軽んずるな。水が一滴ずつ落ちるならば、水瓶でも満たされる。愚かにも、水を少しずつでも集めるように悪行を積むならば、やがて災いに満たされる。
123.「その報いは私には来ないであろう」と思って、善行(精進)を軽んずるな。水が一滴ずつ落ちるならば、水瓶でも満たされる。注意深く、水を少しずつでも集めるように善行を積むならば、やがて福徳に満たされる。
146.何の笑いがあろう。何の喜びがあろう。この世は常に燃えているのに。汝らは暗闇に覆われている。どうして燈火を求めようとしない。
153.私は無数の生涯にわたって、無益な生と死を流転してきた――家屋(身体)の作り手を探し求めて――。あの生涯、この生涯と繰り返すのは苦しいことである。
154.家屋の作り手よ。汝の正体は観られてしまった。汝はもはや家屋を作ることはないであろう。汝の梁はすべて折れ、屋根は壊れてしまった。心は形成作用を離れて、妄執を滅ぼした。
170.この世は泡の如しと観よ。この世は陽炎の如しと観よ。この世をこのように観る人は、死王も彼を観ることがない。
171.さあ、この世を観よ。王者の車のように美麗である。愚者はそこに耽溺するが、賢者はそれに執着しない。
172.また以前は怠惰であった人でも、後に怠けることが無いなら、その人はこの世を照らす。――あたかも雲を離れた月のように。
173.また以前は悪行をした人でも、後に善行によって償うならば、その人はこの世を照らす。――あたかも雲を離れた月のように。
174.この世は暗黒である。ここで明確にこの理法を見分ける人は少ない。網から脱れた鳥のように、天に至る人は少ない。
183.すべての悪行を為さず、善行を為し、自己の心を浄めること。――これが諸ブッダの教えである。
184.忍耐は最上の苦行である。悟りは至福であると、諸ブッダは説く。他人を害する人は出家者ではない。他人を悩ます人は真理をいく人ではない。
203.飢えは最大の病であり、形成された身体は最もひどい苦である。この理法をあるがままに知ったならば、悟りという至福がある。
何事も動機が曖昧であれば、惰性(これまでの習慣)に引きずられていくものです。ですから精進すること、成長することの「必要性」を明確にし、動機を純粋にすることが重要です。そうすれば、今精進していないことへの「恐ろしさ」が湧き起こり、物事の結果を恐れるのではなく、今精進していないことを恐れるようになり、精進を楽しめるようになるでしょう。
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以上です。
9月も、よろしくお願いいたします。
尾山 広平