2019/06/01

教室便りvol.06

教室便り

おはようございます、尾山です。

今朝はひんやりと少し肌寒く感じられますが、暑く感じる日も徐々に増えてきました。これから夏へ向けて体内の熱気を発散させていく上で、汗をかくのもまた重要な働きと言えます。ご存知、汗とは体内を流れる電解質(主に塩分)を含む水分を体外へと排泄し、その気化熱(蒸発するときに周囲から吸収する熱)により身体を冷やそうとする働きです。

また、体内の水分の確保や、水分に含まれる電解質のバランスを保つのは、腎臓の仕事だと言われています。つまり、これから暑くなる季節には、腎臓の働きが活発になるということです。その腎臓を刺激し、流れを調えようとする体位が今月の主要体位であり、魚の王の体位(捻りの体位)です。

当教室では爽快に締付が極まるように(無理が起こらないように)、独自の脚の組み方をして行いますが、足が組めない場合は、正坐や椅子坐で行うだけのことです。要点を守って、無理のない正しい捻り方を身に付けていきましょう。


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<6月のスケジュール>

・通常通り行います。

● スケジュール
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先月、ハタ・ヨガの本を書いているとお伝えしましたが、内容はハタ・ヨガの総括的な教典といわれる『ハタ・ヨガ(ヨーガ)・プラディーピカー』に沿って解説しているものです。沿ってとは言いましても、そのほとんどは独自の方法を解説しているのですが。書いている内に、ハタ・ヨガの修行心得なるページが勝手に生まれてきましたので、今回はそれを紹介します。

<ハタ・ヨガの修行心得>

ハタ・ヨガの実践を大きく阻害するのは、これまで培ってきた思想癖(固定観念)による動作癖(固定動作)であり、それら余計な行為を磨くことが、ハタ・ヨガ実践の本旨である。これまでと同じように実践していたのでは、人為的で機械的な無理矢理の行為を助長するだけである。以下の指針をよくよく心得、実践されたし。

● 気質を磨くこと
 ハタ・ヨガの練習は、どれほど量をこなしても、無理をしていれば期待するような効果とは裏腹に人生に苦痛をもたらすだけである。身体に無理のかかる、だらだらと腑抜けもたれ掛かるような粗略な行為や、荒々しくリキみ勢いにまかせるような粗暴な行為を減らし、伸び伸びとするような安穏な行為を増やしていくことが重要である。
即ち、停滞質と激動質の行為を慎み、純粋質の行為に努め、気質を磨いていくと心得ておくこと。

● 頑張らないこと
 締付が極まるときには、そおっと操作した直後にあの伸びの快感が芽生えているものであり、「ぎゅう~~~」とリキんだからといって極まるものではない。どれだけ難しそうに思える体位であろうと、拳を握るように頑張る必要はなく、することをしているだけである。必要なのは筋力でも曲芸的な姿勢でもなく、全身が協力する姿勢である。
即ち、必死にしんどさに耐え、頑張っているとしたら、それは単にしてはいけない無理をしていると心得ておくこと。

● 内側を探すこと
 ハタ・ヨガを教典や本、教師の言葉、また写真や動画などを頼りに実践していると、言葉の解釈を誤ったり、形体だけを真似してみたりなど、身体を部分的(人為的で機械的)に使うことになり、無理を起こす可能性が高い。そうならないためには、知的に学習し記憶されてきた知識、観念(言葉と形体)を頼るのではなく、今ここに現れる感覚を頼りに実践することである。
即ち、自身が探し求めている回答、教師は、外側(過去)にではなく、内側(今ここ)にあると心得ておくこと。

* これらはヨガを学ぶ(人として成長する)上で、どれも重要な心得です。お忘れになりませんように。今日明日でそろそろと確認作業も終え、出版する準備にとりかかろうという段階です。もうしばらくお待ちください。


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以上です。
6月も、よろしくお願いいたします。

尾山 広平