2015/05/30

教室便りvol.06

教室便り

こんにちは、尾山です。
日照りの強い暖かい(暑い?)日々が続いていますが、そろそろ、しとしと梅雨でしょうかね。

先日、『草原の椅子』という映画を観賞しました。宮本輝さんの毎日新聞連載小説で1999年に書籍化されたものが、成島出監督により一昨年2013年に映画化されたものです。ぜひ、ご覧になってみてください。

私的な感想をはこちら。
「正しい努力」
https://www.yoga-space.biz/index.php?go=t5wXY7

さて、

この時季に特有の高湿度により、蒸し蒸と暑苦しく、そしてなんだか重怠い、むくむ・・・。毎年お話しているように、この時季は夏へと向けて放熱機能を促すことが大切といえます。汗をかいて、熱の発散を促すことも大切でしょう。

脇腹がふぬけ、気の流れが滞ると、熱はこもり、重く感じ、むくむ・・・。脇腹は、捻る動作で刺激を受けますので、6月はほどよく捻っていこうと思います。


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● 6月のスケジュールのお知らせ

・ 特別なお休みはございません。

※ 6月1日は、5月分として行います。


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● 行法の手順

基本的には、行法の手順は次の流れで行います。

 1.調座法
 2.礼拝法
 3.浄化法
 4.体位法
 5.調気法
 6.瞑想法
 7.礼拝法

今回は、三つ目の浄化法について簡単に説明したいと思います。


<浄化法:浄め方>

さて、ここからハタヨガの行法に入ります。しかしながら浄化法は、ハタヨガのメイン行ではありません。浄化法は、調気法を無理なく行なうための「準備」として位置づけられています。

そして調気法を無理なく行ずるためには、次の二つに該当しないことが条件とされています。

 ① 肥満体質
 ② 粘液体質

つまりこの二つに該当しなければ、浄化法などはせずに、調気法を行いなさいということです。

※ 粘液体質とは、インド伝統医学であるアーユルヴェーダの説く三体質の一つです。気道などに、粘液(鼻水や痰など)が分泌、停滞している体質です。花粉症もその一例といえるでしょう。

肥満過剰の人は脂肪が邪魔して、調気法に無理がでる・・・
粘液過剰の人は粘液が邪魔して、調気法に無理がでる・・・


◎ 浄化法の目的

ということで、浄化法の目的は次のことに絞られます。

・ 余計な脂肪・粘液が無く、無理なく軽快に調気法ができる肉体になること

以上です。


◎ 六つの浄化法

そのために6つの浄化法が紹介されています。

 1.ダーウティ
 2.ヴァスティ
 3.ネーティ
 4.トラータカ
 5.ナーウリ
 6.カパーラバーティ

以上の六つです。

詳細は省きますが、口・気道・咽頭・食道・胃、大腸・肛門、鼻腔、目、小腸などの浄化(余計なものを排泄)する行法と考えます。主には、鼻・口から肛門までの通り道(消化管)のお掃除ですね。授業ではこの中の6番目であるカパーラバーティ浄化法を行っている訳です。


◎ カパーラ・バーティ

効果としては粘液の過剰からくる疾患を消すとされています。

その他のねらいを考察してみました。

 ① 素早く腹部を動かすことにより、そこに停滞したエネルギー流す
 ② 素早く腹部を動かすことにより、胃腸に刺激を与え、体温を上げ、「消化力」を上げる
 ③ 素早く鼻腔に空気を通すことにより、鼻腔に刺激を与え、鼻づまりを軽減させる
 ④ 素早く呼吸することにより、横隔膜、骨盤底筋などの呼吸と深くか関わる部位に刺激を与え、無理なく軽快に呼吸できるようにする

しかし、直訳すると「頭蓋骨・光」ですから、脳への刺激にも重点を置いていそうです。

 ⑤ 嗅覚神経の刺激をすることにより、脳の脳といわれる視床下部を目覚めさせる

授業で先ず初めにやる理由としては、鼻を通す、体を温める、呼吸筋を刺激するなどに加えて、

 ⑥ 素早く呼吸することにより、気分転換する(非日常のスイッチを入れる)

ことも狙っています。


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授業では体位法がメインとなりますが、浄化法は現代で生活している私たちにとても重要だと考えます。年々増加しているといわれる花粉症、アトピー、喘息、食物アレルギーなど、いわゆるアレルギーといわれる症状群。

これらは、私たちの生活を大いに停滞させます。

私自身、赤ちゃんの頃からアトピー、喘息を煩い、なかなかに苦労してきました。20歳を過ぎた頃からか喘息は出なくなりましたが、アトピーは出続けました(出る場所は変わりました)。

そして一昨年、なぜだか分からないのですが、アトピーが消えていきました。そして今年、なぜだか分からないのですが、アトピー症状がドッと出てきました・・・(- - ;

ヨガに毎日励んでいる立場で、またヨガの指導をする立場で、なんとも情けない限りではありますが・・・これもよい経験と捉え、精進していきたいものです!


最後に、アーユルヴェーダで推奨する朝活の一つ「白湯を飲む」をご紹介します。ぜひ、朝日が昇るのを見ながら、すすってみてください。5時前には起床する必要があります!
「白湯(さゆ)」
https://www.yoga-space.biz/index.php?go=U1NtMf


以上です。
では、6月もよろしくお願いいたします!!

尾山広平