2015/03/29

教室便りvol.04

教室便り

こんにちは、尾山です。
3月といえども、風がビュウビュウと、随分と冷え込んだ日もありましたね。
それでも梅は咲き、桜の蕾も開く時季へと流れています。

いよいよ の・ど・か な4月に入ります。
蝶々がサナギから脱皮するかのように、ゴワゴワとした上着を脱ぎ捨て、軽やかに羽を広げたくなるような季節ですよね!?
実際に人の「羽」は、この時季に最も広がろうとするのでしょう。

その「羽」とは、肩甲骨のことです。
肩甲骨の周囲にコワバリがなければ、それはまさしく羽のようです。
肩周りをよく味わい、呼吸を味わい、その広がりを促していきましょう!


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● 4月のスケジュールのお知らせ

・ 29日(水曜日)、30日(木曜日)、お休みです。

・ その他通常通りです。


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● 行法の手順

 基本的には、行法は手順は次の流れで行います。

 1.調座法
 2.礼拝法
 3.浄化法
 4.体位法
 5.調気法
 6.瞑想法
 7.礼拝法

 今回は、始めの調座法について簡単に説明したいと思います。


<調座法:座り方>

元日が1年の土台であるように、早朝が1日の土台であるように、調座法は、瞑想法を行う上での土台です。
そして、何をおいても土台を調えることを最重要のこととしてあらゆる物事に当たるべきではないでしょうか。
なぜなら、土台が調えさえすれば、後のことは自ずと調いやすくなるからです。

さて、調座法にも土台があります。
骨盤(骨盤の角度)です。
骨盤(土台)を調えることで、姿勢(全体)が調いやすくなります。

骨盤は → 腰椎につながり
腰椎は → 胸椎につながり
胸椎は → 頸椎につながり
頸椎は → 頭蓋骨につながります。

尾山ヨガ教室では、
骨盤・腰椎を調える要点を、【仙骨】としています。
胸椎・肩周りを調える要点を、【胸骨】としています。
頸椎・頭蓋骨を調える要点を、【アゴ】としています。

たとえば正座のようになり、
→ 仙骨が後傾する(腰椎が前屈)と
→ 胸骨が前傾する(胸椎が前屈)と
→ 頭蓋骨が前傾する(頸椎が前屈)
簡単に言えば、腰が後ろに、胸が塞ぎ、頭が前に垂れ、背が丸まった姿勢になります。

逆に、
 → 仙骨が前傾する(腰椎が後屈)と
 → 胸骨が後傾する(胸椎が後屈)と
 → 頭蓋骨が後傾する(頸椎が後屈)
簡単に言えば、腰が反り、胸が開き、頭が後ろに垂れ、背が反った姿勢になります。(頭はこの限りではありませんが)

①まず、仙骨を後傾させ過ぎず、前傾させ過ぎずの中間に微調整します。
胸骨、頭蓋骨の重みが骨盤というお皿のうえに素直に乗る場所です。
胸骨、頭蓋骨が最も「楽」な場所に収まるような場所です。

②さらに、胸骨を微調整します。
頭蓋骨の重みが胸郭の奥を素直に通り抜ける場所です。
頭蓋骨が最も「楽」な場所に収まるような場所です。

③最後に、頭蓋骨を微調整します。
背骨(頸椎)の上端は耳の高さの辺りまで達しています。
その上に5キロ以上ある!という重たい頭蓋骨が乗っています。

頭蓋骨を調えるときは、重たい脳みそをその上端に乗せるようなイメージをするとよいかと思います。
ゆで卵を立てるときのように、微調整に微調整を重ねて、丁寧にバランスポイントを探ってみましょう。

留意点
※ 仙骨が起点ではありますが、部分ではなく、全体のツナガリを調えるように!

猫の体位は、仙骨から胸骨、アゴの調整を身につけるのに最適です。
また、前屈時に肩甲骨は外側に広がり、後屈時に肩甲骨は内側に近寄ります。
ぜひ、肩甲骨の動きもじっくり味わいながら練習してみましょう。

猫の体位の動画
⇒ http://


◎大地礼拝

目指すのは、余計な筋力を使わない「楽」な姿勢です。
それは、重力へ抵抗している「自分」を止めた姿勢です
「自分」が止まれば、身体の働き(芯軸)は、地球の働き(重力)と合わさり、地球とツナガリます(グラウンディング)。

それこそが、自然体であるといえるでしょうか。
自分が止まれば、自然とツナガリ、ヒトツになる。
要するに、大地(重力)への礼拝こそが、調座法の心構えであり、極意であるとでもいえるでしょうか。


◎日常生活

日常生活でも、座ることは多々あることと思います。
食事、トイレ、お風呂、電車、車、デスクワーク・・・
日頃の自分の「座り方」を照顧(観察し自覚すること)してみましょう。

一般的に現代人は、仙骨を後傾する座り方をしています。
腰が抜けて、胸骨が落ち、猫背になり、アゴが突き出る姿勢です。
5キロの頭を持ち上げ続けるのに、いったいどれだけの労力がいるでしょうか!?

しかし、

「姿勢を調えるのがしんどい」ってことはありえます。
身体の前面の筋肉の緊張が強いため、身体が前屈したがっており、そのため無理矢理姿勢をどうにかすることになり、しんどい。
そのため呼吸がしんどい。
今までの癖が形状記憶されているから・・・

理由は色々あるかとは思いますが。
だからこそ、日々のメンテナンスが大切なのです。
何より、日々の心構え(意識づけ)があれば、きっと座り方は変わってくることでしょう。


まずは、1日のうちでどれだけの時間そんな姿勢になっているか、そしてどれだけ腰や首に負担をかけているのか、自覚してみましょう。


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以上です。
では、4月もよろしくお願いいたします!!

尾山広平