2016/04/28

教室便りvol.05

教室便り

こんにちは、尾山です。
おだやかな4月にゆるみ切った身体は、そろそろと引き締まっている頃でしょうか。春眠からハッキリと覚めて動き出す季節ですね。

さて、わたくし事です。ご存知の方も多いのですが、わたくしは一人暮らしをしております。妻はと言えば… 長野におります。なんと青年海外協力隊の試験を通り、この夏「ブータン王国」へ行く予定となりました。現在は長野の合宿所にて日々勉学に励んでいるようです。

そんな長野は駒ヶ根に先日行ってまいりました。駒ヶ岳を登っていると、なんと子猿の姿が見えました。山の上は雪雪雪… それでも麓では、川のせせらぎが聞こえ、道端にタンポポや名前の知らない花々、草木が生き生きとしておりました。地元のタケノコ、コゴミ、ウドなどなどや、お蕎麦をいただいてきました。


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● 5月のスケジュールのお知らせ

・ 5月2日(月)、3日〈火〉、4日(水)、5日(木)は、お休みです。
・ 6月1日(水)、2日(木)は、5月の第4週目として行います。

※ その他、通常通り行います。

スケジュール
⇒ http://


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<手放すこと>

4月のレッスンでは、体位法を行う前に、腹式呼吸、胸式呼吸、それらをつなげた完全呼吸の練習をしました。腹式呼吸では、積極的に吐ききった後に吐くことを止めることにより、受動的に息が「入る」ことを練習しました。胸式呼吸では、積極的に吸い切った後に吸うことを止めることにより、受動的に息が「出る」ことを練習しました。そして完全呼吸では、今している事を止めた後に、次の事につなげる練習をしました。

それは体位法においても同じです。たとえば午前、午後クラスで行う「足や手のグーパー」。グーをぎゅ~と握り締めきった後にまず緩め、緩んだ後に次のパーにつなげる。このいったん「手放す」という「間」があることで、事と事がスムーズに進みます。それは、物を握りしめたまま別の物を持とうとしても無理があるのと一緒です。いったん今持っている物を手放してから、別の物を持とうとするのが合理的です。

前回の教室便りvol.03でも、早寝早起きと生活リズムのお話しで「間合い」を取り上げましたが、同じことです。すべては気の流れです。呼吸も、動作も、考え方も、日常の生活も、「間」をとることでスムーズに流れます。

∞∞∞∞前回∞∞∞∞
基本行法手引書の2番目には、「準備:備え方」が書かれています。要約すると、物事と物事との間合いをとることで、気はスムーズに流れます、そのための間合い(余裕)を持ちましょうということです。最低でも授業開始5分前にはマットの上に落ち着きヒマを持て余していましょうと(笑)。
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更に4月は、死体の体位でも「手放す」を練習をしました。死体の体位をとったなら、もう動かない、放っておく。そして身体を「ただ意識する」練習をしました。足裏を「ただ意識する」。足首を「ただ意識する」などなど。身体がムズムズしようが、痛みを感じようが、とにかく「放っておく=ただ意識する」こと。それが、身体を観察するということです。

さらには、それらも「すべて手放す」を練習しました。「身体が」身体を動かしたがっているのなら動かせてあげればいい。「心が」身体を動かしたがっているのなら動かせてあげればいい。「心が」身体以外のことに向くのなら向かせておけばいい。すべてを放っておく。ただしもちろん、それを「ただ意識する」こと。身体も心も放っておくこと、それが心を観察するということです。

そして「観察」こそ「ヨガ」の真髄です。

観察する(手放す)ことにより、〈身体君〉も〈思考君〉も「私」ではないという認識を深めていきましょう。


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最後にまたまた、わたくし事です。まんぐーす爺さんというお爺さんが、長野にいる我が妻に修行の言葉を手向けていました。その言葉を先週あたりから編集、追記し、まとめてみたら、予想以上に上手く!まとまりました。ということで、出版することに決めました。今では誰でもお金もかからず、出版できるんですね! 知らなかった…

題して『悟りの書』です。これは本というより『経典』といえる書です。まんぐーす爺さんが、仏教の古典『ダンマパダ』のように、中国の古典『老子』のように明快かつ簡潔に、悟り、真実、目覚め、についてを悠々と語っています。もちろん内容は、ヨガの古典『ヨガ・スートラ』とも関係しています。5月16日発売予定です。そのさいには、ぜひお手に取ってお読みください。


以上です。

5月もよろしくお願いいたします!


尾山広平